新しい物を取り入れる

お陰様で弊社は昨年11月に開業5周年を迎え、只今6年目に入っております。
開業当初は受注の大半をファミリータイプの売買物件が占めていました。
次々とお仕事を頂きましたが、アメリカ発祥のホームステージングは当時未だ日本では手本らしいものも見当たらず、手探りで試行錯誤しながらてんてこ舞いしていました。
弊社では大型の家具は所有せずにレンタル家具業者から搬送込みで借りるという業態を取っていました。
倉庫代と家具購入費の節約の為でもあり又、レンタル家具の豊富な品揃えの中からその都度、物件に合った家具を選ぶ事が出来たのでクオリティの高いホームステージングが出来たと大変有り難く頼りにしていました。

ところが2年程してそのレンタル家具の搬送費が突然、4倍に跳ね上がるという事態を受け、ファミリータイプのサービスを廃止せざるを得なくなりました。
弊社は「低価格でのホームステージング」をモットーとしていたのですが、搬送費用だけでそれまでのファミリータイプの料金を超えてしまうとなれば、もう低価格では実現出来ず大幅値上げか撤退かのどちらかしか無いと悩みました。
従来の2倍の価格にまで値上げしないと採算が合わないのですから、そうなれば受注件数が激減するのは明らかです。
それに当初から「低価格にして多くの人にホームステージングを試してもらい、日本にもホームステージングを広めたい」と思っていたので、どうしても高価格にはしたくありませんでした。
そこでレンタル家具を使う事を諦めて、手持ちの小さい家具や小物だけで出来る単身用に特化する事にしたのです。
配送屋さんに頼まなくても自前の車で運べる物だけでやるのです。
ファミリータイプは出来なくなりますが廃業せずに済みます。

そして単身専門で始めてみると有り難い事にオーナー様や管理会社様からクチコミでどんどんご依頼を頂きました。
ファミリータイプには欠かせなかったテレビボード、ソファーセット、ダイニングセットという大型の家具は有りませんが、それ以外のちょっとした家具や小物類は豊富に揃っています。
不足していた単身用のアイテムはどんどん買い足していきました。

インテリアの流行は毎年大きく変わるものではありませんが、それでも5年前に素敵だと思えた物が何となく古く感じる事があります。
最近、弊社ではカジュアルなベッドメイクを取り入れ始めました。
高級感という括りから外れたインテリアがここ数年、若い人達の間で流行っているからです。

今回、取り入れたのは少し高さの低いベッドです。
外国のベッドや高級ベッドは高さがあり堂々としているので低いベッドだと貧弱に見えかねません。
しかし若い人が好むカジュアルさを出すには低い方が適していると思いました。
ただ、ベッドメイクが簡素だと本当に安っぽい印象になってしまいます。
安っぽくなったり、子供っぽくなったりしない様にカジュアルさを出すというのは案外、難易度が高いのです。
でも、この様にカバーの素材や配色を合わせて数枚組み合わせれば格好良くなります。
大人が憧れる様なワンランク上の生活を演出する事が出来ました。

ところで弊社では本物のベッドは使用した事がありません。
ホームステージングでは本物のベッドでなくてもベッドに見えれば何でも良いのです。
ちなみに今回、採用したベッドの中身は災害用の段ボールベッドです。
蛇腹に折り畳んであり、広げれば簡単にベッドになるので災害時には重宝するでしょう。
おそらく1~2年程前から世に出回る様になったと思われますが、弊社が5年前に開業した頃には未だこの様な物は世の中に存在しておらず、エアーベッドを使用していました。
その後、エアーベッドは少しずつ空気が抜けてしまう事がわかり、段ボール箱を組み合わせて使用する様になりました。
段ボール箱だと空気が抜ける心配が無いので安心ですが、内見者が本物のベッドと間違えて座って潰してしまうという事が何度か起きました。
頻繁に起こる訳ではありませんし、段ボール箱なので潰れてもどうと言う事はありませんが、目立つ様に注意書きを置いても何故か座られてしまうので対策が見当たりません。
災害用の段ボールベッドはホームステージング用としては高さが30cm程度と低めなので、今のところは専らカジュアルタイプや男部屋の場合に使用しています。
少し高級感を出したい時にはもう少し高さが欲しいので、やはり段ボール箱を組み合わせています。

今回はベッドのお話をさせて頂きました。
この様に弊社のホームステージングは常に試行錯誤をしながら変化を続けています。
どんな仕事も続けるという事は変化し続けるという事ですね。
これからもホームステージングTOKYOはどんどん良い物を取り入れていくつもりです。

最後までお読み頂きどうも有難うございました。

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