中古物件内見~プライベート編・前編

先日、身内の若い夫婦の家探しをお手伝いする事になり内見に行きました。
IT関係の仕事をしていてネットさえ繋がれば世界中の何処に居ても仕事が出来るそうですから首都圏に住む必要はありません。
海外生活が多い彼らですが今は秋に産まれる初めての子の出産の為に日本に帰っています。
日本での拠点としての家を夏場に涼しい別荘地で探す事になりました。

その日は予め目星を付けていた戸建て2軒を内見する計画です。
先に本命物件、次に予備としてもう1軒見せてもらいます。

先ずは本命の方から。
人気エリアで立地は理想的。
予め見ていたネットの画像では建物もとても良さそうです。
案内してくれる不動産屋さんも「ここは立地も良くて中も綺麗ですよ」と仰るので益々期待が高まります。
特に問題点が無ければ即決もあり得ます。
さて物件に到着すると先ずは家の中には入らず外側をチェックします。
物件探しではいつもそうしています。
内装はリフォームで何とかなっても建物自体がどうにもならない場合があるからです。

この物件、画像では分からなかったけれどそれなりに経年劣化しています。
屋根と外壁はリフォーム代として予算を組んでおかないとなりません。
庭は傾斜地で敷地境界辺りは崖。小さい子供を遊ばせるのはちょっと心配です。

さて室内へ。
なるほど綺麗に片付いています。
吹き抜けで暖炉がありお洒落、間取りも理想的です。
オーナー使用の家具もすっきりと配置され好印象を受けました。

しかし細かく見ていくと寒い地域なのにアルミサッシの窓がペアガラスでは無い事と2階へ上がる階段が急な点が気になりました。
これらは日々の生活に関わる事なので大きなマイナス点だと感じました。
そうなると吹き抜けの天井クロスの大きなシミも気になってきます。
貼り替えにはには足場が必要ですがいくら掛かるのでしょう?
パソコンの画面では欠点が何も分からなかったという事です。

結局、飛び付くほど魅力的な物件では無かったのでかなりテンションが下がりました。

さて次の物件へ。
不動産屋さんは「汚いのでびっくりしないで下さいね」と何度も念を押してきます。
私もネットの画像で分かっているので覚悟していますし元々おまけのつもりなので期待もしていません。

先ずは物件の外側からです。
真っ先に目に付くのは窓から見えるボロボロに破けた障子。
ゴミ屋敷を想像させます。
それとも猫でも飼っていたのでしょうか。
おや?意外にも外壁はリフォーム済みで綺麗です。
屋根も問題無し。
庭には長年使っていない様子の錆びた手押し車やガーデンテーブルや朽ちてよく分からない物があちこちに放置されていますが庭そのものはほぼ平坦地でかなり広々としています。
残置物はオーナーが全て撤去するとの事なので草刈りをすれば良い庭になりそうです。

家の中に入ると予想通りゴミ屋敷一歩手前という感じです。
ですが私は別の意味で驚きました。
家の造りが立派なのです!
吹き抜けの天井は板張りでそこから大きく立派なシーリングファンが下がっています。
そして直径30cmもあろうかと思う太い梁が何本も渡っていて頑丈な山小屋風です。
窓という窓は全て防寒対策用に木製枠でかつペアガラス。アルミサッシは使っていません。
間取りは理想的、収納も多くて建具も高級、薪ストーブも付いています。
もの凄い量の残置物はオーナーが処分する事になっているのでゴミの問題は無さそうです。

という事はおまけのつもりで見た物件の方が断然良いという事なのです。
不動産屋さんはこの物件をこんなに褒めた人は初めてだと仰いました。
他の内見者は家の中を一目見ただけで「もうここは良いです」と言って誰もそれ以上見ようとしなかったそうです。
何故オーナーさんは片付けないのでしょう。
これだけ立派な家です。片付ければもっと高値が付けられるはずです。

完全に本命物件とおまけ物件の順位が入れ替わり、おまけ物件の方を持ち帰って検討する事になりました。

帰りに最寄り駅に寄ってみました。
生活圏となる近隣の下見は外せません。
その日は日曜日だったので観光地らしい賑わいを予想していましたが。。。一体どういう事でしょう。
殆ど人の姿が見当たらず閑散として空き店舗も目立ちます。
40年程前は憧れの別荘地で私も若い頃に何度か行った青春時代の想い出の地でした。
噂には聞いていたけどここまで寂れていたとは。
買い物や外食の楽しみは期待出来そうもありません。
そんな事で結果的にその地域は対象外となりました。

ということで立地は最初に見た本命の方が良く、地形と建物はおまけのつもりで見た後の方が良いという結果でした。
全ての条件が良い物件を求めれば予算を上げなければならないという事でしょう。
物件探しは仕切り直して次に続く事になりました。

そうそう、ホームステージングの話もしなければなりませんね。
2番目に見た物件は立派な建物なのに誰にも相手にされません。
お買い得なお宝物件も散らかっていては全く見てもらえないのです。
私の様な不動産オタクは別として殆どの人には一発アウト!です。

今回は売買物件でしたが賃貸物件も同様、汚い部屋ではお客様に見てもらえません。

一応、最後はホームステージングらしい話にまとめました。
ちょっと無理矢理でしたね。 笑



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